【お宮参りの着物を選ぶお母さんへ】着物の選びのポイントを解説

お宮参りの着物をこれから探すお母さんに向けて

多くの両親にとって、お宮参りは生まれてきた我が子の最初の大きなイベントのひとつであり、思い入れがあります。

伝統的には、子供がお宮参りで着る着物は母方の実家で用意され、父方の実家の親族が参加する習慣が一般的でした。しかし、時代の流れとともに核家族化が進み、特に都市部では両親と赤ちゃんだけでお宮参りを行うことも珍しくなくなっています。

そのため、赤ちゃんの着物選びに悩む両親もいるかもしれません。しかし、着物選びの基本を知ることで、素敵な着物を選ぶことができ、将来には赤ちゃんが大きくなった時に思い出話になるかもしれません。

今回は、初めてのお宮参りでも困らないように、赤ちゃんの着物を選ぶ方法について説明します。

お宮参り用の着物の選びについて

着物の選ぶ時にしっかりと考えたい事は3つあります。

  1. 購入またはレンタルのどちらを利用するか
  2. 正絹または化繊のどちらを選ぶか
  3. どのような柄の着物を選ぶか

順番にみていきましょう。

購入またはレンタルのどちらを利用するか

お宮参りの着物を用意するには、専門店で購入するか、レンタルを利用するという方法があります。それぞれのメリット・デメリットについて説明します。

お宮参りの着物を購入するメリット

  • デザインなどとことん気に入ったものを選ぶことができる
  • まだ誰も着たことがない新品の綺麗な着物を着せることができる

お宮参りの着物を購入するデメリット

  • レンタルよりも費用がかかる
  • お宮参り以外で着せる機会がない

お宮参りの着物をレンタルするメリット

  • 費用を安く済ませることができる
  • 保管場所やメンテナンスが必要ない

お宮参りの着物をレンタルするデメリット

  • 気に入ったデザインの着物が選べないこともある
  • 他の子供たちも着ているので抵抗がある

購入やレンタル、どちらを選ぶかは、それぞれのメリットやデメリットを理解した上で決めることが大切です。お宮参り用の着物には、購入やレンタル以外にも、身内から借りたり代々使っているものを着用する方法もあります。

ただし、この場合はレンタルと同様に、好みのデザインとは限らず、中古であるというデメリットもありますが、親しい身内が着用したものということで、愛着がわきます。将来、子供が大きくなった時に、お揃いで着ることもでき、素敵な思い出になるかもしれません。

もしデザインや新品であることにこだわらない場合は、身内から着物を借りることもできます。相談してみることをおすすめします。

正絹または化繊のどちらを選ぶか

着物の素材には、正絹と化繊の2つがあります。

見た目では違いが分からないと思われるかもしれませんが、実際に着用すると印象が異なります。

正絹の特徴

正絹の特徴は、繭から引き出した糸から作られた絹糸で作られており、美しく光沢があり、柔らかく滑らかな生地です。通気性が良く、体にフィットする着心地がよく、着崩れしにくいです。ただし、価格が高く、デリケートで防虫対策や湿気に注意する必要があります。汚れた場合は、専門店でメンテナンスをする必要があります。

化織の特徴

化繊の特徴は、化学的に合成された繊維を使用しているため、ポリエステルやレーヨンが主な原料となっています。価格は安価で手軽に手に入れることができます。軽量で縮みにくく、虫食いの心配もありませんので耐久性に優れています。手洗いや洗濯機でのお手入れも簡単で、子供の衣装としても気軽に着用できます。ただし、正絹に比べて質感や光沢が劣ることがあります。

それぞれの素材についてまとめてみました。

正絹と化織のそれぞれのメリット・デメリット

正絹のメリット

  • 絹100%で非常に上質な素材である
  • 高級感があり子供の大切な行事にふさわしい

正絹のデメリット

  • 価格が高く手が出しづらい
  • 高級素材のためメンテナンスに注意が必要である

化繊のメリット

  • 正絹の着物よりリーズナブルな価格である
  • 発色の良い現代風の着物が多い

化繊のデメリット

  • 高級感では正絹に劣る
  • 古典的な雰囲気を好む人には向いていない

大切な子供のイベントには最高品質の着物を選びたいという人も多く、正絹は根強い人気があります。しかし、化繊はレンタルでよく使われている素材ですがかわいらしい今風のデザインの着物が多く、周りと違うこだわりの着物を選びたいという人にも向いています。

それぞれのメリット・デメリットを踏まえて後悔しないように素材選びをしましょう。

どのような柄の着物を選ぶか

お宮参りで着る着物には、色合いや柄など、見た目の印象を左右する要素があります。

男の子なら黒系、女の子なら赤系の色合いが一般的ですが、柄やデザインには様々な種類があります。

また、お宮参りで着用する着物の柄には、それぞれに意味が込められています。

柄の意味を知ることで、大切な子供のために、意味のある着物を選ぶことができます。

鞠は丸い形をした可愛らしいデザインで、「丸々とした健康的な大きな子供に育ちますように」という願いが込められています。

鈴は厄除けの目的や、縁起の良いものを呼び込む目的があるとされ、子供を守る力を持っていると言われています。

扇は繁栄を象徴しており、上品なデザインの着物を探している人におすすめです。

鶴は長生きすることを意味しており、子供の人生の先々までの幸せを願う親におすすめの柄です。

蝶は女の子の着物の柄としてよく使われており、美しく成長することを象徴しています。

牡丹

牡丹は美しさと豪華さを感じさせ、富や幸福に恵まれた人生を象徴しています。

御所車

御所車は伝統的な雰囲気を醸し出し、華やかで満たされた人生を象徴しています。

束ね熨斗

束ね熨斗は、たくさんの良い縁に恵まれることや、人と人との絆を結びつけることを意味しています。

松竹梅

松竹梅は、寒さにも負けずに育つことから、人生の困難に負けることなく美しく生きていくことができることを意味しています。

藤には生命力があり、子孫の繁栄や長生きを祈る気持ちが込められています。

お宮参りでは子供への思いを込めた着物を選びましょう

お宮参りの着物を選ぶ際には、様々なポイントがあります。これらのポイントを把握し、選択肢を絞ることが大切です。しかし、お宮参りは大切なイベントであり、気負いすぎてしまうのはよくありません。

一番大切なことは、子供の健康や幸せを願ってお宮参りをする親の気持ちです。後から「もっと違う着物がよかったかな…?」と思うかもしれませんが、その時に子供を思って悩んで着物選びをしたことは事実であり、素敵な思い出として残ることでしょう。これからお宮参りができる方の参考になれば幸いです。