自宅でも撮影できる?背景から考える七五三の写真撮影
今や七五三の行事には欠かせないと考える人も多い記念写真の撮影。特に主役となる子どもの普段にはあまりない可愛らしい着物姿は、ぜひ写真として残しておきたいものですよね。みんなでおめかしをして行事を楽しんだ写真は、家族の思い出としても素敵なものになるはず。
しかしそこで気になるのが、どういった撮影方法が一番自分たちに向いているかということではないでしょうか。ロケーションで言えば神社やお寺などの屋外か、セットや照明などがしっかりと整った屋内か。あるいは自宅でという選択肢もあります。
またカメラマンはどこに頼むのがいいのか。屋内のセットで撮影するつもりならば写真スタジオ(フォトスタジオ)に頼むのが一般的ですし、屋外であれば出張してもらえるカメラマンを雇うか、自分たちで撮影することも可能です。
昨今では、写真スタジオやフォトスタジオで前撮りや後撮りサービスを選び、お参りの日と別々に撮影をする人も増えてきています。
どれを選ぶかには様々な事情も関係しますが、特に大事にしたいのは、自分たちがどのような写真を残したいかということではないでしょうか。ここでは写真の完成形において大きな要素となる「背景」を軸に、それぞれのメリット・デメリットを見ていきたいと思います。
背景は写真のコンセプトを限定する
写真において「背景」が具体的に何を意味するのかといえば、それは写真のコンセプトを方向づける大きな要素の一つだと言えます。背景は大きく屋内と屋外の二つに分けることができますが、屋内では照明などの環境が安定しているため、写真の仕上がりも安定する反面、背景に奥行きを作ることが難しく、バリエーションは乏しくなってしまいがちです。
一方の屋外ではバラエティ豊かな背景の環境があり、広がりのある写真を撮れる反面、その環境自体に写真の仕上がりも左右されやすいといったデメリットがあります。
以下からそれぞれの方法について、もう少し詳しく見ていきましょう。
屋外の背景を選ぶ(神社)
七五三ならば、屋外はご祈祷をお願いする神社での撮影が一般的でしょう。この場合、撮影の方法としては出張カメラマンにお願いするか、自分たちで撮影するかの二択になります。
神社には着物に似合う建築物も多く、自然の樹木なども含めて背景の環境としては申し分ありません。また太陽の自然な光は特別な機材が無くても写真映えがしやすく、風景写真として全体に美しい仕上がりとなります。
メリット
- 和風建築物や樹木など背景がバラエティ豊か
- 奥行きがあり、広がりを感じさせる写真が撮れる
- 太陽光によりライティングを調整する必要が少ない
- 非日常感を演出できる
デメリット
- 雨など天候に左右されてしまう
- オリジナルの背景画などが使えない
- 衣装やアイテムなどが限られる
服装については家から着替えて出てくることになるので、基本的には一着のみになるでしょう。撮影に使う小物もたくさんは持ってくることができないので、あまり多くの種類は望めなくなります。
屋内の背景を選ぶ(写真スタジオ(フォトスタジオ))
屋内での撮影には、主に写真スタジオ(フォトスタジオ)と自宅の二つの選択肢が考えられます。まずは写真スタジオ(フォトスタジオ)の場合から見ていきましょう。
写真スタジオ(フォトスタジオ)の場合、撮影環境や衣装、アイテムなど全てが撮影のために準備されているので、安定したクオリティの高い写真を撮ることができます。背景は屋外ほどのバリエーションや奥行きは望めませんが、一方でおもちゃ風のものや、キャラクターをあしらった可愛い壁紙など、人工的な背景が期待できます。
また屋内の撮影は被写体である子ども自身にクローズアップしやすく、屋外で撮影したものが風景写真のような仕上がりになるのに対し、写真スタジオ(フォトスタジオ)では一枚のイラスト画のような可愛い仕上がりになります。
メリット
- 天候やライティングが安定するのでクオリティにバラつきが少ない
- 衣装や小物が豊富に用意されているので、たくさんの中から自分好みのものを選べる
- キャラクター物の背景など、イラストのような彩り鮮やかな仕上がりになる
デメリット
- 屋外ほどの奥行きは作れない
- 照明器具が限られているので、質感は単調になりがち
神社に行ったことを記録しておきたい、屋外の風景との写真を残しておきたいといった希望が特に無ければ、写真スタジオ(フォトスタジオ)という選択も有力なものになるでしょう。
屋内の背景を選ぶ(自宅)
撮影場所という観点で考えた場合、自宅で撮影するというのも一つの選択肢になります。
もちろん撮影はお父さんやお母さんが担うことになると思いますが、メリットはまず何と言っても経済的であるということ。
また業者を介さないので、子どものコンディションに合わせて自分たちのペースで撮影することができ、延期やキャンセルといったことにもリスクがありません。
他にも、自宅ゆえに子どもがリラックスしやすく、日常の感覚で自然な写真を撮りやすいといったことなどが挙げられます。
メリット
- すべて自前で済ませられるので経済的
- 延期やキャンセルにリスクがない
- 子どもがリラックスしやすい
デメリット
- 衣装や背景などは自分たちで準備しなければならない
- 背景がチープな仕上がりになってしまう可能性がある
ただし、この自宅における最大のデメリットとも言える「チープな背景」については、解決策もあります。動画配信やフリマアプリなど、誰でも気軽に撮影をしてネットで公開できるようになってる近年においては、プロ以外でも撮影環境に対する需要が高まっており、その結果としてプロにも匹敵するような撮影用の照明や背景などがネットで手に入りやすくなっているのです。
自宅撮影で特におすすめしたいのが「背景布」をセットできる専用スタンドで、これを利用することによって写真に入る範囲の背景全体をカバーすることができます。
写真スタジオ(フォトスタジオ)にもあるようなキャラクターの背景布や青空、ちょっと変わったところでは海なんていったものもネットで購入することができるので、家族で楽しみながら様々な背景で撮影してみるのも面白いかもしれません。自分たちだけでやるからこその自由さが、自宅撮影の魅力と言えるでしょう。
まとめ
写真スタジオ(フォトスタジオ)でお願いするか、出張カメラマンを雇うか、自分たちで撮影するか。それらを背景という観点で見てみると、このようなメリット・デメリットが考えられます。
どの方法で撮影してもらうか迷っているという方は、ここで取り上げたことを参考に、自分たち好みの「背景」から考えてみるというのはいかがでしょうか。