【七五三】簡単で楽しい子供の写真撮影の秘訣
子どもの成長を記録するという意味でも、家族にとって七五三は大切なイベントの一つです。この時期にしか撮ることのできない可愛い姿や、きれいな着物姿もしっかりと写真に残しておきたいところですよね。
七五三の記念撮影は一般的に
- 写真スタジオ(フォトスタジオ)や写真館での撮影
- カメラマンに来てもらう出張撮影
- 自分たちで撮影
の3種類があります。
本記事ではこの中でも3つめの、自分たちで撮影する方法について紹介します。
最近、スマートフォンのカメラは性能面で飛躍的な進化を遂げました。
技術的な面でも、消費者の視点でも、スマートフォンカメラの品質や洗練度、性能は大きく革新されました。
わざわざカメラを別に調達しなくても、ちょっとしたコツさえつかめば、一見して素人とはわからないほど美しい写真を撮ることができる時代です。
しかも、撮影者が身内だからこそできる自然な表情など、自分で撮ることのメリットもあります。息をのむような美しい瞬間を簡単に撮影できるだけでなく、家族の大切なイベントや大切な人の晴れ舞台で、その瞬間を美しく切り取ることができるのです。
それでは、七五三で簡単で楽しい子供の写真撮影の秘訣と題して紹介していきましょう。
目線は子どもに合わせる
大人が子どもの写真を撮るとき、身長差があるため、どうしても上から目線になりがちです。
見上げるような子どもの表情は大人から見るとかわいらしいのですが、背景がほとんど地面なので、写真に奥行きが出ません。
また、カメラは手近なものを大きく写す傾向があるため、子供の頭が大きく、足が短く見えてしまうのも問題です。
今日の主役は子ども自身であることを意識して、子どもの目線で撮ることを意識してください。そうすることで、背景に奥行きが生まれ、同じ目線になることで共感しやすくなります。
子どもの目線を考え、その子の個性が引き立つような写真を撮るようにすることが大切です。子どもの目線になり、共感してもらうことで、より力強く、心に響く写真になります。
そのためには、子どもの目線になり、同じ目線、同じ角度から撮影するのが一番です。
そうすることで、子供の表情がより自然に写り、背景の立体感やディテールが増します。
さらに、子供を手前にしてワイドで撮れば、自然を生かした写真になります。これらのことを踏まえて、いろいろな角度、視点、レンズを試してみてください。
SNSなどで投稿されている芸能人やモデルさんたちの写真を見るとわかりやすいですが、みなさん下からのアングルで撮っているので、小顔で脚が長く見えますよね。
本日の主役は子ども自身であることも考えて、子どもの目線で撮ることを意識してみましょう。そうすることによって背景に奥行きも出ますし、同じ目線になることで子どもへの感情移入もしやすくなります。
また目線を子供に合わせる裏ワザとして、スマホを逆さに持って撮影するという方法もあります。
通常カメラはスマホの上部についているので、逆さに持つことで自然と目線を下げることができるわけです。
現在の多くのスマホは上下を補正する機能があり、その機能がなくても後から上下を反転させることは簡単です。
つい目線が上がってしまうという場合には試してみてください。
背景を選ぶ
子どもをかわいく写し、記念として意味のあるものにするためには、背景選びが重要です。
人物写真の場合、子どもが被写体として目立つように、派手すぎない色の背景を選ぶことが基本です。
例えば、神社には植物が植えられていることが多いので、屋外の風景として魅力的なポートレートが撮れます。緑を背景にすることで、被写体の美しさを強調することができます。
また、日本の文化では、七五三は7歳、5歳、3歳の子供の成長を祝う重要な行事です。
この場合、遠くに美しい鳥居や社殿が見える神社を探すと、行事の重要性が写真に伝わります。神社といえば朱色の柱など色彩豊かな建物が特徴的ですが、その分、子供たちが圧倒されることもあります。そこで、これらの建造物が写り込まないようにし、子供が主役になるような写真を撮ることをお勧めします。
構図を考える
プロ並みの写真を撮りたいとき、構図を意識することが大切です。
人物写真の場合では、人が画面いっぱいに写り込みがちですが、プロは余白を上手に使って写真を撮っています。
あえて引き気味にして背景を増やしたり、人物だけでなくその場の雰囲気を感じられる写真を入れることで、アルバムに豊かなバリエーションを持たせることができます。
逆に、もっと寄せて、顔以外の手などで写真を埋めることで、面白い構図にすることもできます。
また、手前に枝や葉を置き、その隙間から子供を覗かせるように撮ると、写真に奥行きと臨場感が出るというバリエーションもあります。
さらに奥行きを出すには、太陽などの自然光を利用して、その光の中に被写体を配置するといいでしょう。フレーム内に影を入れることで、明暗のコントラストが際立ち、より魅力的なビジュアルになります。
また、写真の中心からポイントをずらし、2:1の比率で撮影するのも、プロっぽい写真に仕上げるコツです。
写真の焦点をフレームの左、右、上、下などに配置することで、ユニークでプロフェッショナルなバランスのとれた写真に仕上げることができます。
三分の一の法則を利用し、カメラの角度を調整することで、バランスのとれた美しい画像を作ることもできます。これらのテクニックをクリエイティブに活用することで、より効果的な撮影が可能になります。
中心や2:1といった割合がよく分からないという人は、グリッドを表示させながら撮影してみましょう。グリッドとは撮影する時に画面に表示される縦横のマス目のことで、大抵のスマホには標準機能としてついています。
光を意識する
先程も触れましたが、光は写真にとって命とも言われるほど大事な要素です。
原則として撮影は、特殊な写真を撮る場合以外では明るい光の入る場所がおすすめです。
光が少ないと被写体が鮮明には写らなかったり、表情も暗く見えてしまいます。
暗い場所ではフラッシュを使うといった方法もありますが、背景に影が強く出てしまったり、色みが不自然になってしまうことも多いのであまりおすすめはできません。
また被写体の後ろから光が当たる、いわゆる「逆光」は一般的には良くないものとされていますが、ただ一方で、光が正面から目に入って子どもが目を細めてしまうため、人物専門のカメラマンの中には避けるという人も少なくありません。
子どもの自然な表情を撮りたいならば、正面ではなく斜めから光が入るようにするなどの工夫をするといいでしょう。
雨や曇りでどうしても光が不足してしまう場合には、明るさ補正も試してみてください。
スマホは自動補正になっているものがほとんどですが、さらに手を加えたい場合には設定画面から明るさの調整をしたり、自動補正をオフにして手動で設定を変えることもできます。
ピントを合わせる
最後に、とても基本的なことですが、スマホの撮影で失敗してしまいがちなのがピントです。現在のスマホでは大体が自動化されており、ただシャッターを押すだけというものがほとんどですが、AIによる判断はミスもあり、思ってもいなかった部分にピントが合ってしまっていたなんてこともよくあるパターンです。
大抵の機種はシャッターを押す前に、画面上でピントを合わせたい部分をタップすればそこに合わせてくれるので、顔をしっかり撮りたい時などは事前にピントを指定しておきましょう。
また、動きのある写真ではあえて顔ではなく、手やひざなどにピントを合わせてみるのも一風変わった味のある写真になるのでおすすめです。
まとめ
カメラの性能は年々向上していますが、アマチュアカメラマンがプロのカメラマンの腕にかなうわけではありません。
しかし、撮り方次第で写真の質を高めることは可能であり、家族の自然な表情を撮影できることは、プロでも難しい強みです。
特に、家族の自然な表情をいかに演出するかは、忘れてしまいそうな素顔の笑いや一瞬の表情を切り取ることが重要です。
そして何より、被写体と背景の絶妙なバランスを理解し、家族間の関係性の中に存在する美しさを写し取ることが重要な鍵となります。ここで紹介したコツを参考に、ぜひプロ顔負けの写真に挑戦してみてください。