【七五三の衣装をレンタルする前に知っておきたいこと】和服に隠されたモチーフも紹介

【七五三の衣装をレンタルする前に知っておきたいこと】和服に隠されたモチーフも紹介

七五三は昔から正式な和装で行われてきました。七五三の由来は、袴着付けと帯解きが日本の着物に関連する儀式であることから、髪結い、袴着付け、帯解きの3つの行事が七五三になったと言われています。

しかし、現代ではライフスタイルの多様化に伴い、七五三の衣装も変化してきました。自分に合った衣装を見つけるのに時間と手間がかかるため、レンタルを希望される方も増えています。衣装は高価なものなので、購入するよりもレンタルする方が予算的にもお得です。また、普段は着ないような衣装をレンタルすることで、その場にふさわしい、着る人にとって意味のある衣装となります。

現在では、和装ではなく洋服を選ぶ方も増えています。七五三の衣装をレンタルするか購入するか、和装にするか洋装にするか、多くの方にとって複雑な問題となっています。しかし、七五三の衣装はレンタルで充分対応することができますのでご安心ください。人気の晴れ着や、新しい衣装を借りる場合は、予約を早めに行いましょう。予約が遅れるとお好みの衣装が入手困難になってしまうこともあります。

ここでは、七五三の衣装をレンタルする前に知っておきたいこととして、和服に隠されたモチーフも紹介しています。これらの情報を参考にして、娘さんにぴったりの素敵な衣装を見つけてください。

お参りの際、衣装の価格帯について

正装の購入費用について

正装には、安いものから高いものまでありますが、購入すると数万円かかることが一般的です。しかし、現在は約6000円程度で七五三の衣装をフルセットでレンタルすることができます。手元に残しておきたいという強い希望がある場合は購入することもできますが、価格の安い衣装は、お安い布で縫製も甘い場合があるため注意が必要です。

また、購入した場合は収納にも場所が必要になることがあります。片付けて置く場所があるかどうかも、購入を検討する際の重要な要素となります。

お子さんの成長は早く、残しておいても着る機会が限られてしまうことが多いため、最近ではレンタルが主流となっています。そのため、お譲り先を探すことも困難になる場合があることを覚えておく必要があります。ただし、それでも欲しいという場合は、購入しても問題ありません。

正装のレンタル費用について

七五三の衣装には、レンタル衣装もありますが、借りる衣装の品質によって費用が異なります。しかし、レンタルの大きなメリットは、高価な衣装を安く借りることができることです。

おおまかなレンタル費用

  • 女児用9000円〜
  • 男児用12000円〜

また、レンタル品は使用後にクリーニングが行われるため、清潔感にも心配はありません。返却後のクリーニングや収納場所の確保も必要ありません。

多くの方が、兄弟姉妹がいて、お下がりの着物を着たことが不満だった経験を持っているかもしれません。レンタルであれば、お下がりを着用する必要がないため、それぞれの子供に合った衣装を借りることができます。

現在では、七五三の衣装はレンタルが主流となっており、手軽さや便利さが求められています。また、記念撮影後にお参りに行かれる場合、フォトスタジオで無料で貸し出しを行っている場所もあります。費用を抑えたい方は、着付け代も必要ないスタジオでのレンタルを検討してみることもおすすめです。ただし、レンタルが可能かどうかはスタジオ選びの際に確認が必要です。

レンタルの時期について

早い方ですと1月頃から予約をされます。人気の晴れ着や、新着のものを借りようとするならば一日も早く予約をしてしまいましょう。

金額は変わらないのに選択肢が少ないというのは、やはり寂しいですからね。

和装と洋装について

和装

七五三は、日本の伝統的な行事の一つであり、和装を選ぶことが一般的です。女の子の場合、着物、被布コート、襦袢、結び帯、草履、巾着、足袋、腰紐、髪飾りなどを身に着けます。最近では、着物にブーツを合わせるスタイルも増えており、持っている場合はブーツを履くこともできます。

女の子は、羽織を着用することもあります。羽織は繻子や絹の生地で作られており、鬘(かつら)をかぶり、黒いリボンを数個の櫛に結び、高く膨らませた髪型をすることが多いです。

一方、男の子は着物、羽織、袴、襦袢、帯、羽織紐、懐剣、お守り袋、雪駄などを身に着けます。和装には着付けが必要であり、自分で着付けを覚えるか、専門の方に依頼する必要があります。

一般的に、着物、羽織、袴の3点セットで、それぞれ重厚な絹織物で作られていることが多いです。足袋、下駄、笠などの小物を身に着けることもあります。

洋装

七五三の主流は和装ですが、最近では洋装を選ぶ人が増えています。その理由は、購入したものを入学式などの別の行事でも着用できることや、和装に比べて動きやすいことが挙げられます。女の子の場合、ワンピースを着用し、男の子はスーツを着用します。

しかし、お参りの際に洋装を着用する場合でも、記念撮影では和装を選ぶこともできるため、和装を用意する必要があるわけではありません。

洋装のメリットに魅力を感じる方は、洋装の正装を選択することをおすすめします。

撮影の際の服装について

フォトスタジオでの七五三の撮影の場合、基本的にスタジオには何種類もの衣装が用意されており、そちらからレンタルすることになります。

たくさんの衣装を着ることができるため、ドレスから洋装、和装まで、自分が好きなものを選んでレンタルすることができます。

スタジオを選ぶ際には、レンタル可能な衣装の確認をしておくことが重要です。

通常の生活では着ることができないような衣装も揃えている場合があるため、後悔のないように選びましょう。

ただし、注意しなければならないことがあります。それは、着替えが多くなりすぎないようにすることです。着替えには時間がかかり、体力も消耗します。

気に入ったものを数点選び、それらで撮影を行うことをおすすめします。疲れた顔での撮影は意味がありませんからね。

また、持ち込み可能な衣装や正装がある場合は、事前にスタジオに連絡して持ち込むことができます。

特に、フォトスタジオの撮影は自由度が高いため、お気に入りの衣装を持ち込んで撮影するのも良いでしょう。

和装を選ぶ方に。和柄が持つ意味について

気に入った衣装を選ぶことが一番大切ですが、迷った際には、和柄に込められた意味を参考にして選んでみるのはいかがでしょうか。

唐草(からくさ)

唐草とは、つる草が絡み合いながら伸びた形を図案化した模様のことです。その蔓がどこまでも伸びていく姿は、強い生命力や繁栄を意味しています。縁起の良い吉祥模様として知られ、七五三の衣装にはぴったりです。

この模様は、日本で幸運や優雅さの象徴として好まれ、着物やローブなどの様々な布地のデザインに頻繁に取り入れられています。また、長寿や幸福、幸運を祈る気持ちを表すことでも知られています。

七五三の柄としても最適で、3歳、5歳、7歳の子供の成長を祝う際に用いられます。唐草信仰は、そのシンプルでバランスの良いデザインから海外でも人気が高く、グラフィックデザインの代表格として時代を超えて愛され続けています。

鱗(うろこ)

この文様は、龍や蛇の鱗に似た形状をしているため、「鱗模様」と呼ばれています。三角形を縦に並べたデザインで、魔除けや災難除けに使われることが多いです。

このシンプルな模様は、古来から世界中で見られるものであり、龍をイメージさせることから、力強さや勇気を象徴するシンボルとしても広く用いられてきました。また、病気や旱魃、飢饉などの物理的な逆境から身を守ると信じられていることもあります。

このような原始的な守りの力から、身体の弱さに悩み、勇気と強さを必要としている子供たちのエンブレムとしてもふさわしいでしょう。

亀甲(きっこう)

「亀の甲羅」を模した亀甲模様は、その形状から長寿の象徴として親しまれています。この模様は曲線的なデザインで、しばしば六角形の形を成し、繁栄、安全、幸運、永遠など、幅広い意味を表します。

この文様は日本の美意識である「線(力)」、「円(バランス)」、「点(調和)」の3大原則が反映されており、七五三の柄としては不向きかもしれませんが、結婚式の引き出物、年賀状、お祝いの品、お守りなどによく使用されます。

長寿を祈る方にもおすすめで、生き抜く強さと結びついたシンボルとして知られています。吉祥文様は、力強さと安定感を感じさせる印象的なビジュアルで、広く愛されています。

紗綾形(さやがた)

「紗綾形」は、斜めに割った卍を無限大の意味と結びつけた模様です。この模様は、長寿と子孫繁栄を表し、七五三には最適です。さらに、ネクタイの柄としても使用されており、フォーマルな服装にも取り入れられます。

「さや形」は、日本の伝統的な模様のひとつで、豊かで美しい歴史があります。日本では、家庭円満の願いを込め、卍の四方を組み合わせることで万事円満の象徴として使われています。現在では、長寿を表すネクタイ以外にも、錦絵、毛布、仏教美術品、陶器など、日本の伝統文化や現代文化の様々な側面で重要な役割を担っています。

「紗綾形」は、菊や桜などの古典的な和柄ほど広く知られていませんが、フォーマルやカジュアルな装いに独特のタッチを加えることができます。また、日本古来の意味を超えて、世界のファッションシーンでも人気が高まっているとのことです。

青海波(せいがいは)

青海波(せいがいは)は、海の波を表現した文様で、雅楽の曲名にちなんで名付けられました。この模様には、「いつまでも平和で穏やかであるように」という意味が込められ、子供たちの平和な暮らしを願う方にお勧めです。また、漢字の「八」に似た形状から、明るく幸せな人生の始まりを象徴するとされています。

青海波は平安時代に初めて使用されたとされ、その後も広く使われるようになりました。この模様は、日本の公式エンブレムにも取り入れられ、無限で効率的な自然の力を表すためのシンボルとして認知されています。青海波は、自然と人間の一体感と相互関係を印象づけ、次世代への希望と平和の象徴としても広く認識されています。

麻の葉(あさのは)

麻の葉(あさのは)は、麻の葉に似た幾何学模様であることからその名がつけられました。

この柄は、子供たちが健康で豊かに成長するようにという意味が込められており、世界中でよく言われることですが、特に日本では七五三のお祭りと関係があります。

祭りの期間中、麻の葉の柄は、子供たちの成長と安全を願う究極のシンボルとされています。

また、この文様には邪悪な力から若者を守り、健やかに成長させる霊的な力が宿ると言われています。そのため、赤ちゃんや子どもたちにこの柄の衣服を着せることが七五三の風習となっています。

「あさのは」は、日本文化における幸福、祝福、保護を象徴する特別なシンボルとして位置づけられています。

最後に

いかがでしたでしょうか。七五三はやはり日本の文化ということで和装を選ぶ方も多いかと思います。和装を着用する機会があまりないため、レンタルを選ぶ方も多いでしょう。洋装を選ぶこともできますが、入学式などにも着用することができる和装を選ぶ方もいらっしゃいます。

大切なお子さんの一生に一度の晴れ舞台ですので、素敵な七五三を迎え、素敵な思い出の1枚を残せると良いですね。