七五三の写真撮影をかっこよく決める!改めて知りたい行儀作法(マナー)を解説
七五三といえば、子どもの成長を祝う大切な行事ですが、7歳になると参拝の仕方やマナーを意識するようになります。しかし、マナーを守ることで、きれいに、スムーズに進められ、思い出に残る素敵な写真を撮影することができます。さらに、写真スタジオでの前撮りや後撮りも人気がありますが、参拝後に撮影する場合は、お参りのマナーを守ったうえで撮影するようにしましょう。今回は、参拝のマナーや撮影のタイミングについてご紹介します。
七五三の時に気をつけたいポイント
七五三のマナーで気をつけたいポイントは、お寺と神社で異なります。そのため、それぞれどのようなマナーに注意すれば良いかを解説していきます。七五三といえば、神社というイメージもありますが、お寺で行う場合も珍しくありません。それぞれのマナーを知っておくことで、これまでの七五三とは違った本格的な参拝を大きくなったお子さんと共に臨むことができるでしょう。
七五三のマナー:お寺編
お寺での参拝には手水舎での清め方や合掌の方法など、マナーがあります。そこで、今回はお寺での参拝について、マナーについて詳しく解説していきます。
ここで清める方法を簡単にまとめると、次の流れで進めます。
- 右手で柄杓(ひしゃく)に水を汲んで左手に少しかける。
- 柄杓に残った水を使って反対の手で同じように行う。※いずれも柄杓の3割程度の水を使って6割分の水を使う。
- 右手で柄杓を持って左手に柄杓に残った水をすこし注ぎ、口に含む、または含む真似をする。
- 残った水で柄杓を清める。立てるように持つことで水が流れるのでこれで清めることができる。
まず、お寺に入る前には山門と呼ばれる入り口で一礼と合掌をします。そして、手水舎で手や口を清めます。手水舎とは、お寺の参道脇に設置された施設で、身を清めるために手水を使います。手水舎が設置されていない場合は、本堂へ進みますが、その際もマナーを守りましょう。
手水舎での清め方は、柄杓に水を汲んで、右手、左手、口と少しずつ水を使っていき、残った水で柄杓を清めるという流れで行います。香炉から煙が出ている場合は、煙で身体を清めることがポイントです。煙が出ていない場合は、献灯や献香をして体を清めることができます。そして、本堂に入る前には、仏像に向かって一礼と合掌をします。
七五三は、子どもの成長を祝う大切な行事です。お寺での参拝には、手水舎での清め方や合掌の方法などがあります。可能であれば、親御さんが見本を見せて説明することで、お子さんもきちんと行ってくれるでしょう。ただし、お子さんの機嫌もありますので、機嫌を見ながらマナーを学ばせるのがポイントです。
最初にお賽銭を入れて、どらのようなものがあれば、それをならし合掌、一礼をしましょう。祈祷を受ける場合は寺務所へ向かいます。これらすべてを無理にお子さんに強要する必要はありませんが、できるだけマナーを守るようにしましょう。心からお祈りし、大切な思い出となる七五三の参拝を楽しんでください。
七五三のマナー:神社編
次に神社での参拝マナーを解説していきましょう。神社では鳥居の前、手水舎、そして参拝の3つのシーンでマナーを押さえておきます。お寺と異なり、香炉がないので、その分スムーズにできるでしょう。
どんな神社であっても鳥居は必ずありますから、ここでまず一礼をしていきます。注意点として一礼する場所は真ん中ではなく、右手に寄って行うことです。なぜなら神社の参道は真ん中が神様の通る道であり、参拝者が通るのはふさわしくないからです。
そこから手水舎があれば、そこで手や口、そして柄杓を清めていきます。ここでの手順は、お寺の場合と同じです。お寺と神社は異なる宗教施設ですが、手水舎の手順は同じになるため、お寺で解説した方法で清めておきましょう。
参拝は、神社で混乱しやすいシーンですから、手順を一つずつ押さえておきます。
- 神前で一礼
- お賽銭を入れる
- 鈴を鳴らす
- 2回礼をする(ここから「二礼二拍手一礼」)
- パンパンと2回拍手をする
- 手を合わせて合掌※省略する場合もある
- 1回礼をする
ここで祈祷を受ける場合は、社務所へ行って手続きをしましょう。帰る場合は、参道の端を歩きます。そして鳥居に着いたら、社殿の方へ振り返って最後に一礼しましょう。このようにして七五三のマナーを守っていきます。
七五三のマナーを守っているシーンで撮影したいタイミング
ここまでマナーを説明してきましたが、このマナーを守っているタイミングこそ、お子さんの七五三撮影のタイミングです。ここでも、お寺の場合、神社の場合でタイミングを紹介していきましょう。
お寺の場合は、山門に一礼、手水舎、香炉、合掌の4シーンで撮影するのがおすすめです。山門に一礼するタイミングでは、山門の大きなサイズと7歳とはいえ、まだまだ小さなお子さんとの対比が印象的です。
手水舎では、事前にこちらがお手本を見せた後、自分でやってみるシーンを撮影しましょう。恐らく初めてマナーに合わせた手水の作法を行うので、手間取っていたりするシーンもあるかもしれませんが、それも楽しい撮影シーンになります。もちろん、うまくできるシーンも必ずあるので、そのシーンは逃さず撮影します。香炉は、顔や頭など煙を自分のところに持っていくシーンや献香、献灯をしているシーンも良いかもしれません。もちろん、献香や献灯は熱いので、同伴した他の大人がいれば、必ず一緒に行ってもらいましょう。
安全が最優先なので、難しい場合は煙のシーンだけでも楽しい写真になるはずです。合掌のシーンは、目をつぶっている合掌シーンがおすすめです。家族一同で行うのが厳格なマナーだと思いますが、他の参拝者がいなかったり、先に大人が参拝を済ませている場合は、そのまま撮影しましょう。
このようにマナーを守っているシーンで撮影するのもポイントです。
神社の場合は、鳥居に一礼、手水舎、ワンポイント、合掌、最後の一礼がおすすめの撮影シーンです。鳥居への一礼は、先ほどの参拝のように鳥居とのサイズ比較で撮影するのが良いかもしれません。
先に大人が行って振り返って撮影するのは、マナー的によくないため、他の大人と一緒に一礼しているシーンを後ろから撮影するのがポイントです。手水舎は、お寺の時と同じですが、着物などを濡らさないように注意して撮影しましょう。
ワンポイントは、神社の施設です。神社には、狛犬や大きな樹木、場所によっては献納した大きな樽酒、絵馬など様々なものがあります。これらをバックに撮影しても、楽しい七五三の写真になるでしょう。合掌シーンもお寺のケースと同じですが、鈴を鳴らすシーンなどは神社らしくて良いかもしれません。
最後の一礼もシャッターチャンスです。先に行って自分が最後の一礼を行い、後ろから来たお子さんが一礼するシーンをこちらで写真に収めましょう。
これらのタイミングを活かして七五三の写真を撮影していきます。
大人が怠りがちな七五三の服装
七五三のお子さんを持つ母親の皆さん、七五三の参拝には基本的なルールがありますが、大人が怠りがちな点として服装があります。そこで、今回は大人の七五三の服装について補足的に説明していきます。
女性の場合
女性の場合、つい華やかなものを選びがちですが、お子さんより控えめに行いましょう。訪問着や色無地、付下げ、セレモニースーツやワンピースなどが適切です。
男性の場合
男性の場合、礼服というよりもダークカラーのスーツを選び、シャツやネクタイは華やかな色にすることができます。また、靴下も黒や紺など暗めの色を選ぶと良いでしょう。
七五三の参拝は、子どもの成長を祝う大切な行事です。大人の服装もお子さんと共に素晴らしい思い出となるよう、控えめで上品なものを選ぶようにしましょう。また、季節や天候に合わせた着物や洋服を選ぶと、より華やかで美しい姿を見せることができます。皆さんも心からお祈りし、七五三の参拝を楽しんでください。
まとめ
七五三は、マナーを守って行うときれいに、スムーズに進められます。お寺や神社でのマナーや手水舎での清め方、合掌の方法などを覚えておくことで、より意味のある参拝ができます。また、お子さんが7歳くらいになると、マナーを守って参拝できるようになるので、そのタイミングを狙うと良い写真が撮れるでしょう。服装にも気を配り、季節感や天候に合わせた着物や洋服を選ぶと、より華やかで美しい姿を見せることができます。
しかし、うまくできないこともあるかもしれません。そんなシーンも良い思い出として写真に残るはずです。大切なのは、お子さんと家族が心から楽しむことです。七五三は、子どもの成長を祝う大切な行事です。思い出に残る写真を残しつつ、心からお祈りをし、素敵な時間を過ごしてください。