海外でも七五三はするの?外国での子供のお祝いを紹介

七五三は日本のもの?海外に似たような行事はある?

七五三は、日本の子どもの成長を祝う行事の一つです。日本全国で行われている行事で、形式は多少違っても、七五三という行事は広く浸透しております。

昨今では、写真スタジオやフォトスタジオで前撮りや後撮りサービスを選び、お参りの日と別々に撮影をする人も増えてきています。

七五三の起源は、江戸時代、徳川家で行われていた七五三が始まりで、そこから子供の無事な成長と発達を祝うようになったと言われています。

一方、海外では、子供の成長の過渡期を示すユニークなイベントを祝う行事もあります。これらの行事では、祝福と祈り、そして子供の将来を導くための丁寧なアドバイスが行われるのが一般的です。

このように年齢によって特別なお祝いをする海外の行事を集めてみました。

国ごとで行われている行事

中国

中国では、七五三のように年齢に応じて特別なお祝いをする一般的な習慣はありませんが、身近なものを挙げるとすれば、生後1ヶ月を祝う「満月」の行事や、生後100日目を祝う習慣があります。

この日は家族だけでなく、親戚やご近所さんとも一緒にお祝いします。特に百寿のお祝いは盛大で、幸運と長寿の象徴である龍の飾り紙などを作り、子供の名前と写真を入れて配ります。

さらに、伝統的な洋服や、ろうそくで年齢を書いた特別なバースデーケーキも用意されることが多い。豪華な祝宴は、家族が企画し、親戚や友人、近所の人たちが参加するのが一般的です。

韓国

韓国には七五三のようなお祝いはありませんが、生まれてから100日を祝う「ペギル」や、子供が1歳になったことを祝う「トルジャンチ」という風習があります。

誕生日のお祝いは世界中で行われているが、韓国では1歳の誕生日を特に強調してお祝いします。普段より豪華な食事を用意し、ゲストを招いてパーティーを開く。この伝統的な行事は、健康な子供を授かったことに対する家族の愛と感謝の気持ちを表すとともに、赤ちゃんが生まれてから家族が歩んできた子育ての道のりを祝うためのものです。

さらに、このお祝いを記念して、精巧な遊び着、宝石、おもちゃなどのプレゼントが子供に贈られます。この特別な日は、愛の象徴であるだけでなく、家族の友人や親戚を招いてこの喜びの日を祝うことで、地域社会の強い存在感を確立する機能もあります。喜びと反省の時であり、子供が生後1年間に達成したことを祝う時なのです。

アメリカ

アメリカでは、赤ちゃんが初めて迎える誕生日、つまりファーストバースデーを「ファーストバースデー」として盛大に祝います。

親族だけでなく、友人や近所の人たちも招待して、赤ちゃんをお祝いします。ホームパーティーが一般的で、部屋全体を飾り、たくさんの料理を用意するなど、各家庭で独自のスタイルで行われます。

また、大きなケーキを赤ちゃんの前に置いて自由に触らせる「スマッシュケーキ」という文化もあり、派手にお祝いします。

装飾には、子供の無邪気さや遊び心をイメージさせるものや、子供の作品を飾るもの、パステルカラーの柔らかい色調のものなどが多く、活気ある雰囲気になります。

また、記念に撮った写真は、ゲストや家族、そしてもちろん本人にも好評です。また、子供の興味を引くような大げさな装飾や飾り付けをする文化もあり、インタラクティブな体験を中心としたパーティーが多くなっています。

アメリカでは、出産時に「ベビーシャワー」と呼ばれる習慣があり、出産祝いとして多くのお祝いが贈られます。親族や友人が集まってパーティーを開き、お母さんにプレゼントを贈ります。

出産祝いとしての行事

フィンランド

フィンランドでは、出産時に国から「ベイビーボックス」が贈られる文化があります。このベビーボックスには、育児用品を中心にさまざまなアイテムが詰め込まれており、このボックスがあれば最低限の育児ができるようになっています。

箱のデザインや中身は毎年変わり、全国で子供の誕生が祝われていることがわかります。この伝統は1930年代にまでさかのぼり、政府から母親に支給される「出産手当金」と呼ばれる手厚い手当が伴います。

この手当は、現金、政府保険、付加給付で構成され、綿の衣類、洗濯バサミ、靴下、帽子、アウターウェアなどが入ったベビーボックスが配達されます。

また、マットレスがもらえたり、ヘルシンキ市の交通機関がベビーカーを無料で提供してくれたり、さまざまな特典があります。この箱はフィンランドのシンボルであり、家族をサポートする方法であり、新生児の人生の始まりの意義を認識させるものとなっています。

オランダ

オランダでは、子供が生まれた家庭では、子供の誕生を周囲に知らせるために家の中を飾り付けます。

ドアに飾るのが一般的ですが、家全体を飾る家庭も珍しくありません。飾り付けは長いリボンや風船で飾り、さまざまな旗やバナーで家族の喜びを表現します。

近所の人たちもこの知らせを受け、一緒になってお祝いします。さらに、オランダの伝統的なお菓子であるラスクでもてなすのが通例です。ラスクは、出産のお祝いの時に束で食べるだけでなく、朝食やおやつにまで食べられる、オランダ文化独特のもので、浸透しています。

オランダ人は新しいメンバーの誕生に感謝するとき、飾り付けやご馳走で表現するだけでなく、より重要なのはこの生まれたばかりの子供と温かな関係を結ぶことと考えています。

広範囲の地域で行われている行事

銀のスプーンを贈る

ヨーロッパを中心としたキリスト教圏では、赤ちゃんの1歳の誕生日や洗礼のお祝いに、銀のスプーンを贈る習慣があるそうです。これは、「大きくなっても食事に困らないように」という願いを込めて贈る習慣として広まりました。

この風習は時代の試練を乗り越え、文化や宗教の違いを超えて、赤ちゃんの健やかな成長を願う気持ちの表れとして受け継がれています。

現在では、この習慣はキリスト教徒でない人にも広く受け入れられ、日本でも出産祝いに銀のスプーンを積極的に勧めるお店が多くあります。

また、銀のスプーンには、感染症を防ぐ、免疫力を高める、抗菌作用があるため病気に効くなど、健康に良いという説もあります。

吊るした飾りを壊す

中南米では、誕生日など子供のお祝いに「ピニャータ」を割る習慣がある。ピニャータは、日本の「くす玉」に似たもので、大きな紙の飾りの中にお菓子やおもちゃが入っていて、子供たちが棒などで割って中身を受け取ります。

ピニャータとくす玉は形が似ていますが、ピニャータにはいくつかの特徴があります。ピニャータは通常、明るく華やかな色でデザインされ、ティッシュペーパーのリボンで飾られるのがこの伝統的な風習の特徴です。

また、伝統的な球形、多角形、あるいは動物に似た形など、さまざまな形で作られており、祝賀行事にユニークなキャラクターを生み出しています。

さらに、ピニャータを作ることは、しばしばそれ自体が愛される伝統となっており、参加者は、関連する機会やお祝いに特有のテーマやイメージでピニャータをデザインする創造的なライセンスを取ることができるそうです。

カトリック教

カトリック教では七五三によく似た行事が行われます。これは子どもたちがカトリックに入る事を意味する行事で、教会での礼拝時に行われます。

年齢はおおよそ8歳を境にしており、子どもたちはスーツやドレスを着て教会へ向かいます。教会での儀式が終了すれば、家族でのお祝いが始まります。

基本的に親族が集まり子どもに贈り物をしてお祝いします。七五三と違うのは1日だけでなく数日間教会へ子どもを通わせる必要があるという点です。この行事の呼称は各国によって違います。

子供をお祝いする行事

インド

インドにも年齢によって行う行事はありませんが、11月には日本で言う「こどもの日」のような行事があります。これはインドの初代首相が子ども好きだったため、誕生日にはこどもを祝う日になりました。また、インドでは出産したときには出産した母親や家庭から周囲の人に出産までのお礼としてお菓子などを贈る習慣があります。

トルコ

トルコでは子供が将来の象徴だという考えが広まっており、4月には子どもたちがパレードを行うという国の行事があります。子どもたちが主役になって開催され、大人たちは子供の大切さを実感するのです。子供たちはお揃いの民族衣装を着用し、トルコの国民であることに誇りを持ってパレードに臨みます。

メキシコ

メキシコは子供を愛し、感謝するという日があり、この日は街全体が子供に嬉しい日となります。商業施設では子供に向けたプレゼントを配ったり、カフェなどで子供だけ割引が行われたり、もちろん親族などからは贈り物ももらえます。

世界子供の日

毎年11月20日には国連で制定された「世界こどもの日」というものがあります。これは子供の権利を守り、子供たちがより良い将来を切り拓いていくための行事で、各国で子供の将来を考えるイベントや、子供たちだけで開催するイベントが行われています。

まとめ

このように世界中で子供の誕生や成長を祝う行事は行われています。形は違えど子供が健やかに成長していることを喜ばしく思うのは世界共通だということですね。日本にも七五三を始めとする子供の行事が多数あります。日本は四季があり節目をしっかりと祝福する素敵な国ですよね。春に桜の木を眺めながら楽しむお花見も海外では珍しい文化と言われたりします。子育てにはたくさんの苦労が着いてきますが、行事の節目で成長と健康をお祝いすることで自分も親として成長したことを実感できるでしょう。