子どもが生まれてから7歳になるまでの行事のまとめ

子どもが生まれてから7歳になるまでの行事のまとめ

お子さんの誕生を心待ちにしているお父さん、お母さんは、かわいい赤ちゃんに会えること、その成長を見守ることに大きな期待を寄せていることでしょう。親にとって、子どもの成長を見守る幸せは何物にも代えがたいものです。

その成長の節目ごとにさまざまなお祝いをすることで、成長をみんなで分かち合い、思い出や記録に残すことができます。現在の日本では、子どもが生まれてから7歳になるまでの間に、一般的に7~10ほどの行事があります。

まず、生まれてから1週間を祝う「お七夜」は、赤ちゃんが新天地に降り立ったことを意味します。続いて、初めて固形物を食べさせる「お食い初め」。このほかにも、3歳と7歳の成長を祝う「七五三」など、人生の大きな節目を祝う行事があります。今回は、生後間もなく行う「お七夜」から「七五三」まで、お母さんが抑えておくべき子どもの行事についてまとめました。

7歳までにお祝いする行事

  • お七夜・命名式(生後7日)
  • お宮参り・初宮参り(生後28日~33日)
  • お食初め・百日の祝い(生後100日)
  • 初正月(生まれてから最初の正月)
  • 初節句(生まれてから最初の節句)
  • 初誕生(生後1年)
  • 七五三(3歳、5歳、7歳)

順番に見ていきましょう。

お七夜・命名式(生後7日)

赤ちゃんが生まれてから7日目の夜に、子どもの健やかな成長を願い、お祝いをするために行われます。平安時代から続いているといわれ、地域によっては生まれた日を1日目とするなど、数え方に違いがあることに注意が必要です。

命名式と呼ばれることもありますが、これは医療が発達していなかった時代、子供が7日目まで無事でいることは非常に難しく、その日を祝って正式な命名も行われていたことから、命名式と呼ばれることもあります。

命名式では、書道家にお願いして書いてもらった「命名書」を神棚に奉納し、幸運と豊かさを表す鯛のお祝い膳を飾ります。家族はこの祝膳を自宅の神棚に持参し、先祖や神々に食べ物を捧げて、子供の健康と長寿を祈願します。ただし母子ともにまだ不安定な時期ではあるため、直接本人たちには負担をかけない形でお祝いするか、命名書だけ依頼するといった形も多いです。

お宮参り・初宮参り(生後28日~33日)

地域の守り神である氏神様を祀る神社に子どもが生まれたことを報告し、あらためて氏子として守っていただけるようお願いする儀式です。家庭によっては有名な大きな神社などに参拝することもありますが、上記のような意味もあり、基本的には地元の神社にお願いするのがおすすめです。

男子は32日、女子は33日というのが通常ですが、その前後の都合がいい日であれば構いません。また真夏や真冬など、母子に負担が大きい季節の場合には時期をずらして行うこともあります。まずは体調を優先させましょう。

服装は家族で正装が基本です。赤ちゃんにも正式な和装というものが一応ありますが、最近ではあまりこだわらず、お宮参り用にしつらえた洋装やおくるみで参拝する家族もいます。

お食初め・百日の祝い(生後100日)

百日祝いの料理

初めて大人と同じものを食べることで成長を祝い、この先も食べ物に困らないようにというお願いをする行事です。大人と同じようにお茶碗やお箸を揃えてご膳を並べますが、実際にはまだ大人と同じものは食べられないため、ご飯つぶを一つだけ口に含ませたり、大人のように食べる真似をします。

お祝い膳は用意してもらえるお店に家族で伺う形もありますが、自宅に届けてもらえるサービスもあり、また家庭で用意しても構いません。以前は親戚一同で集まることもありましたが、近年では両親と赤ちゃんだけでささやかにお祝いすることが増えているようです。

家で用意する場合には一汁三菜を基本として、蛤のお吸い物やお赤飯・尾頭付きの鯛など、おめでたいものを意識して揃えます。また丈夫な歯が生えてくるようにお膳に青い石を乗せる「歯がため」という風習もあります。

初正月(生まれてから最初の正月)

祖父母か、あるいは親戚から贈られたものを飾って、魔除け、無病息災、子孫繁栄などを願います。一般的には男子が破魔弓・破魔矢を、女子が羽子板を贈ってもらいます。

また、ここまで紹介してきた行事は赤ちゃんの成長に伴うものでしたが、こちらはお正月と決まっているので、生まれた日によってはお母さんと赤ちゃんの体調にもバラつきが考えられます。そのため、生まれてまだ間もない時など体調が心配な場合には無理に初めてのお正月に行う必要はありません。日にちをずらしたり、翌年のお正月に余裕を持って行うのがいいでしょう。

初節句(生まれてから最初の節句)

初正月と同じく、初めての節句をお祝いします。意味としてはこれまでの無事な成長を祝い、今後の成長と厄除けを願います。

女子の場合は3月3日に行い、祖父母や親戚からひな人形を贈ってもらうのが通例です。ひな人形には女子の代わりに病気や災難を引き受けてくれるという言われもあり、節分の終わった2月後半頃から飾ります。また、しまうのは3月3日が終わったらすぐで、遅くなるだけお嫁に行くのが遅れるという言い伝えもあります。

男子の場合は5月5日で、女子と同じように贈ってもらった兜や鎧、武者人形や鯉のぼりを飾ります。兜や鎧は武士の時代に男子としての立身出世を願った名残りで、鯉のぼりも同様に成長や出世を意味しています。また菖蒲(しょうぶ)は武を尊ぶという意味の「尚武」に通じることから、男子の節句において好まれ、兜などと一緒に飾ることもあります。

初誕生(生後1年)

「はつたじょう」と読みます。生まれて一年のお祝いで、「一生食うに困らない」という願いを込め「一生」にかけて「一升」のお餅を背負います。ただし一升分のお餅は約2キロあるので、最近では小さなお餅の入ったリュックを背負わせたり、一升にちなんだパンやケーキなどに変えていることも多いようです。また、足腰が強くなることを願って餅を踏んだりぶつけるといった風習もあります。

他にも西日本を中心として、職業に関わる様々な道具を赤ちゃんの前に並べて、選んだものから将来を占うという「物選び・選び取り」と呼ばれる行事のある地域もあります。

七五三(3歳、5歳、7歳)

子どものこれまでの成長を祝い、これからの健やかな成長を願う行事です。平安時代頃に貴族の間で行われていたものが、鎌倉~江戸時代などを経て商家や庶民の間にも広まり、現在の形になったとされています。

子どもの死亡率が非常に高かった時代に、無事ここまで育ってくれたことを神様に感謝するというのが元の由来ですが、現在では節目ごとに神社やお寺で儀式を行ってもらい、子どもの成長を祝って綺麗な着物で記念撮影などをする行事として多くの家庭に浸透しています。

七五三はいずれの歳も11月15日に行うのが正式とされていますが、厳密な決まりはないので10月から11月頃を中心とした気候のいい日を選ぶようになっています。

昨今では、写真スタジオやフォトスタジオで前撮りや後撮りサービスを選び、お参りの日と別々に撮影をする人も増えてきています。また家族の都合や成長中の子どもの体調に不安がある場合には、時期をずらしても構いません。家族のことを第一に考えるのが良いでしょう。

子どもの年齢に関しても満年齢と数え年の二つの数え方がありますが、家族の都合や考え方によってどちらでも大丈夫です。兄弟がいる場合には満年齢と数え年を使い分けて、一緒にお祝いすることもあります。

3歳の七五三

3歳で行われる儀式は「髪置き」と呼ばれるもので、古くは衛生上の問題から子供の頃は髪の毛を剃っていたものを、3歳を期に伸ばしはじめるという意味があります。現在ではもちろん髪を剃る風習はありませんが、長生きを意味する白髪を模した飾りを頭に乗せるなどの儀式を行います。3歳の時の七五三には男女の区別はなく、どちらでも行うのが一般的です。

5歳の七五三

「袴着」という儀式を主に男子が行います。子どもが初めて正式な和装をして大人の仲間入りをするという意味を持つもので、天下を意味する碁盤の上などで袴を着る儀式を行います。古くは男女どちらとも行われていましたが、武家が中心となった時代あたりから主に男子の行事になっています。

7歳の七五三

「帯解き」という儀式を主に女子が行います。子ども用の紐が付いた服から、大人と同じようにきちんと帯をしめる服へと変えるもので、「袴着」が男子のものに変わっていく中で「帯解き」は女子のものとして定着していきました。

七五三の意味と由来について詳しく解説! ⇒ https://snow-in.cc/post/blog/2948/

まとめ

このように生まれた時から7歳までの行事は日本古来のものを中心に、7~10個程度というのが一般的です。ただし近年ではこうした日本古来のものだけでなく、生まれて半年後を祝う「ハーフバースデー」など、海外からの文化を積極的に取り入れている家族も多くあります。

ここで紹介したものの中でも、食事や服装に関して和風にこだわらず洋風のものを取り入れていく家庭が増えている傾向もあり、皆さん柔軟に子どもの成長に合わせてお祝い事をしているというのが現状です。最後に紹介した七五三に関してもこれまでは3歳は男女、5歳が男子、7歳が女子というのが一般的でしたが、最近では3回お願いするという家庭もあります。

海外でのお祝い事もこれからさらに増加していくと考えられるので、自分たちの環境や好みなどに合わせてお祝いしていくのがいいでしょう。何よりも生まれてくる赤ちゃんの成長を喜び、将来の幸せを願うということを基本にして、家族みんなで楽しくお祝いをしましょう。